看板を掲げて営業しているけど、どんなお店なの?
ふと街角で、現金がなくて困っている人向けの看板を見かけることがあります。
この看板はクレジットカード現金化業者が設置したもので、看板に掲載されている番号に電話をすると、実店舗へ来るよう勧められます。
では、看板を使って集客をしているクレジットカード現金化業者のシステムとはどのようなものでしょうか。
基本的なシステムは「利用者本人に購入させたものを買い取る」というものです。
店舗に入ると、大抵は受付で書類を渡されて個人情報の提示を求められます。
そこで必要事項を記入すると、クレジットカードを使った現金化の方法についてレクチャーを受けることになります。
ほとんどのケースで進められるのは、「各種ギフト券もしくは新幹線の回数券を購入すること」です。
回数券に関する需要の大きい路線を幾つか指定されるので、その指示に従って駅へ行き、購入手続きを行ないます。
その後、現金化業者の店舗に戻って買取をしてもらう、というのが大まかな流れとなります。
買取相場は80%前後が一般的とされています。
ただし、悪質な業者の場合には60%から70%で無理矢理買取をしてしまうというケースも見られています。
看板を設置している業者を介したクレジットカードの現金化は、インターネットで営業している業者を利用する場合よりもリスクが高い、ということを覚えておきましょう。
その理由として、「カードの購入手続きに決済代行会社を使用していない」という点が挙げられます。
そうなると、クレジットカード会社には「換金性の高い商品を大量に購入した」という点がはっきりと分かってしまうのです。
もしキャッシング枠がほとんど残っていない状態で換金性の高い物を購入すると、確実にカード会社から確認の電話が来て、現金化をしたことが見破られてしまうことでしょう。
結果として、カード利用の停止に追い込まれる可能性もあります。
ですから、確実にクレジットカードの現金化を成功させたいのであれば、看板を設置している実店舗の業者ではなくインターネット店舗がおすすめです。
もちろんインターネット店舗であればすべて優良というわけではありません。
ですから、少し時間をかけて情報を検索し、高い営業実績を持ち、口コミでも評判の良い業者を探すようにしましょう。
そうすることで、カード利用停止という悲しい事態を避けることができるでしょう。
カードでお金の看板で集客しているクレジットカード現金化業者を利用するメリット・デメリット
看板を使って集客をしているクレジットカード現金化業者に関しては、ポジティブな意見とネガティブな意見の両方が見られています。
では、実店舗型のクレジットカード現金化業者を利用するメリットおよびデメリットをそれぞれ考えてみましょう。
看板を設置している業者を使う最大のメリットは「現金をその場で受け取ることができる」というものです。
クレジットカードで購入した商品を持っていくと、その場で現金買い取りをしてくれます。
インターネット店舗を利用して現金化をする場合には、キャッシュバックとして指定した個人口座に振り込みをする、というのが一般的ですから、「すぐに現金が必要」という人にとって手渡しでキャッシュを受け取ることができる実店舗型はメリットが大きいということができるでしょう。
手続きが完了したのに入金されないというトラブルがほぼ起こらない、というのも実店舗型の強みということができます。
一方で、「店舗が空いている時間のみ対応」というのが看板を出している実店舗型業者のウィークポイントと言えるでしょう。
24時間コールスタッフが対応してくれるインターネット店舗とは異なり、実店舗は事務所がオープンしている時間のみ対応してもらうことができます。
また、インターネット店舗へはスマートフォン1つで申し込みから振込まですべての手続きが完了するので、家から出る必要がありません。
対照的に、実店舗の場合は必ず事務所へ行って申し込みをしなければならず、また「緊急事態が起きて夜中にお金が必要になった」という場合でも時間外なので対応してもらうことができません。
もう1つのリスクは「実店舗を営業している業者の中には、反社会勢力やヤミ金と繋がっているケースがある」という点です。
「換金率が事前に話し合っていた水準よりも低いのではないか」と抗議したところ、奥から強面の男性が出てきて脅しつけられた、という報告は少なくありません。
その結果、取引をキャンセルすることができず、大損したまま泣き寝入りすることになった、というケースが見られています。
また、クレジットカード現金化業者を利用した後から「お金を貸します」という闇金からの電話に悩まされるようになった、という人もいます。
実店舗型のクレジットカード現金化業者利用にはこうしたリスクも伴う、という点を念頭に置いておきましょう。
「カードでお金」の看板と「車でお金」の看板の業者はどっちも現金化業者なのか
クレジットカード現金化業者の看板が並んでいる横に、同じようなスタイルの看板で車でお金と表示されているのを見かけることがあります。
では、これら2つの業者にはどのような違いがあるのでしょうか。
その最も根本的な違いは「買い取り業者」と「貸金業者」という点です。
看板で集客をしているカード現金化業者の業務は、「購入指導」と「現金買取」という2ステップのみです。
「購入指導」とは、現金が必要で来店した人に対して、クレジットカードでどんな商品を購入したら良いのかに関してレクチャーを行なう、というものです。
2段階目の「現金買取」とは、レクチャーの内容に沿って購入された新幹線の回数券やギフト券、ギフトカードやQUOカードなどを現金で即時買い取る、という作業です。
ここで安く買い取った商品を高く転売することで利益を上げる、というのがこのビジネスの要です。
「現金買取」が終了した時点で、業者と利用者の取引は完了しています。
利用者が再び店舗を訪れない限り、現金化業者の方から積極的に接触を図るということはまずありません。
看板を利用しているカード現金化業者としては、あくまで善意の第3者として店舗に持ちこまれた金券を購入している、というスタイルなので、法律に抵触する可能性も非常に低く警察の取り締まりを受ける恐れもほぼない、というのが現状です。
一方、「車でお金」もしくは「車に乗ったままお金」という看板の業者が行っているのは、「車を担保として差し出す人にお金を貸す」という貸金業務です。
システムとしては質屋の預かりと似ていると言えるでしょう。
ただし、車の名義はお金を貸す業者に変更されてしまうので、たとえ借りたお金をきちんと返済することができたとしても、車をきちんと取り返すことができるかどうかは不透明、ということを覚えておきましょう。
借りたお金には当然金利が付きますから、返済額は少しずつ膨らんでいきます。
加えて、担保として預けた車をそのまま使い続ける場合には、業者からレンタル料金が請求されます。
そのため、借り入れることができる実質的な金額は非常に小さくなってしまいます。
ですから、消費者金融や銀行から貸し付けを受ける場合と比較すると、車を担保にお金を借りる場合の金利は異常に高く、警察を巻き込んだトラブルに発展してしまった、というケースも少なくありません。